弊ロドスに関しまして。

アークナイツ。月パス。月スカ勢の活動記録

日常

 弊ロドスはすっかりと日常に戻りつつあった。
 デイリーは最低限の8等級。クリア出来そうな契約を見繕いこなしてゆく。これは左程、難しいことではなく、日常業務の一部に組み込まれていた。
 もう、危機契約が行われていることなど忘れているかのようでもある。
「決裁をお願いします」
「13:20からWEBミーティングをお願いします」
「明日の来客の予定があります」
 秘書の飯島が私に次々と要件を伝える。この一週間ほどで滞っていた通常業務が一気に動き出したのだ。分刻みのスケジュールを黙々とこなす。
 気がつけば退社の時刻が迫っていた。
「お時間よろしいですか?」と藤堂部長が執務室に顔をだす。
「かまわないよ。丁度いま、仕事が大方片付いたところだ」
「大変だったでしょう。私も業務が溜まってまして、さっき、終わったところなんですよ」
 藤堂部長も私と同じだったようだ。だが、そんなことを報告するために私のところを訪れた訳ではないだろう。
「で、要件は何なのかな?」
 意図せず、棘のある感じで言葉になってしまった。
「いや。要件とまではいかなんですがね。これから弊ロドスはどこに向かっているのかなって…」
 独り言とも問いかけとも云える言葉。
 だが、私も同様のことを思い浮かべていたのかもしれない。
「たしかに。危機契約も20等級までクリアできた。これは当初の目標とした等級だ。新約では、もう少しうえの等級を目指したいが、それはあくまで目指せればといった程度のことだ」ここで一度、言葉を句切る。藤堂部長も頷きながら聞いている。
「そこでだ。一度、初心に返る意味でも例の事業の試行を進めてみようと思っている」
「例の?」
 藤堂部長は一度は問い返してみたものの、直ぐに思いだしたようだ。
「そうだ。直轄事業だよ。とりあえず直轄事業でどこまでいけるか試してみたいと考えている」
「なるほど。それは名案かもしれませんな。で、直轄事業の目標は?」
「まあ、戦力が戦力だからな… 8等級くらいを目標にしてみようかの」
「では、新約では直轄事業の試行も行うことにしましょう。早速、攻略部にも話してきますよ」
 そうゆうと楽しげに藤堂部長は攻略部へと向かった。
 直轄事業。ロドス所属のオペレーターのみで構成する事業。戦力は把握していないが、どこまでいけるのか。
 刺激がなくなっていた日常に少しでも華が添えられればと…
 そんな想いで立ち上げた直轄事業での危機契約挑戦。一体、どのような結末となるのか…