弊ロドスに関しまして。

アークナイツ。月パス。月スカ勢の活動記録

珍事

 珍しい事もあるものだ。私は御堂人事部長の報告を受け、ついそのような当たり前の感想を持ってしまっていた。
 新しく追加された★6オペレーターであるマウンテンを単体スカウト券の一枚目で引き当ててしまったのである。

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イベントストーリーを読むとマジで惚れる。

「幸先が良かったというかなんというか。それで結局、マウンテンは何枚引けたのかな?」
「マウンテンは二枚引けました。弊ロドスでイベント期間中にピックアップ対象を二枚引けたのは初めてのことです」
「だろうな。コストの安いマウンテンのコストが更に安くなる。序盤の展開がこれで大分ラクになるはずだ。人事部は良い仕事をしたな」
「はい。マウンテンだけをとれば良い仕事の様にみえるのですが…」
 珍しく歯切れが悪い。御堂部長はいつも成果を挙げると鼻高々に私に報告してくるのだが、今回は少しバツが悪いことがあるのだろう。私が続きを促すと「ええ。実は…」と答えづらそうに御堂部長が報告を続けた。
「パインコーンは十枚引けました。これは完凸です。そして★5のピックアップ対象のサイレンスも五枚引けました。弊ロドスのサイレンスは昇進1止まりですが完凸したことで育成を視野に入れてもいいのかも知れませんね。で、問題がここからなのですが」
「いいから続けくれ」
カフカを引くのに思いのおか手間取りまして。都合、60連ほどでようやくカフカを引けました」
「そうか」
 私は短く応えた。たしかに嫌な予感はしていた。★5のピックアップは総じて片方のピックアップを集中的に引いてしまう傾向がある。すんなりと引ける時には引けるが引けない時は本当に引けない。エイプリルの時もそうだったはずである。
「まあ、いいではないか。追加となったオペレーターは全て引けたのだから。そう悔やむことではなかろう」
「お言葉ありがとうございます。次の機会はもっと少ない枚数で済むよう全力であたります」
 御堂部長はそう言い残すと、伏し目がちに私の執務室をあとにした。自信家の御堂部長は相当ショックだったのだろう。なまじマウンテンがすんなりと引けたのも、後味の悪さを助長しているのだろう。
 今回のイベントでは中級糖源、中級アケトン、中級異鉄の周回が”美味しい”はずである。
 中級糖源はそこそこの数で間に合いそうではあるが、中級アケトンと中級異鉄は出来るだけ今回のイベントで数を確保したい。
 阿黒資材管理課長とも、先日、三桁は欲しいと話し合ったところであった。
「となると、純正源石の数次第ということになるな」
 少なくともEXステージ攻略で手にはいる純正源石は全て素材周回に回すことになるだろう。イベント開始前に保有していた純正源石も幾らか回す余裕はあるはずだ。次のイベントがまだどのようなものになるか皆目見当はつかないが、素材は確保できるときに確保するのがアークナイツの鉄則でもある。
 いや。なにはともあれオペレーターは確保できた。次はEXステージの攻略だ。今回のイベントのギミックは少し厄介なだけに、EXステージ、とりわけ強襲ステージは苦戦が予想される。
 先日の危機契約で大幅に強化したオペレーター陣といえでも油断はできない。
 もしかしたらマウンテンが鍵になるかもしれない。私は攻略部とEXステージ攻略の為の会議を招集することにした。