弊ロドスに関しまして。

アークナイツ。月パス。月スカ勢の活動記録

難解

「今回のイベントは、なかなか厳しかったですね」
 北濱係長が廊下で私を見つけるなり、声を掛けてきた。
 今日は日中、オペレーションルームにてイベントステージの攻略が行われていた。前半ステージは観ていなかったが、後半ステージから私も臨場し、戦況を見守っていた。
「特に、コイルと箱、蓄音機と冬霊シャーマン、鼠王はもうトラウマものですね」
「そうだな。蓄音機は『ウォルモンドの薄暮』で登場したギミックだが、当時は界隈が阿鼻叫喚だったからな。弊ロドスは創業間もない時期だったので、そのイベント自体を参加していないから分からないんだがな」
「あれは最悪ですよ。まあ、仕組みを理解すればなんとかなる…って感じもしますが、そうはいってもなかなか厳しかったです」
「そうだな。なんとか通常ステージはクリアできたが、強襲となると……」
 無理なのかも知れない。イベントでクリア出来なかったステージは『闇夜に生きる』以来のことになる。当時は昇進2の揃っていなかったので、仕方なかったのは否めないが、今の戦力でクリアできないのは、ちょっと話しが違ってくる。
「まあ、焦らずに。強襲ステージは一日1ステージを目標にやっていきましょう。それなら多分イケますよ」
 笑顔で北濱係長が言う。悲壮感は全くといっていいほど感じられない。
 北濱係長は心から楽しんでいるのだろう。彼ならきっと…と期待をしてしまう。
「アルケットやアイリスも、なかなか良い感じですよ。アルケットはクセが無いので使い安くて、ほんと良い感じですよ」
 早速、昨日のガチャで手に入れたオペレーターを実戦投入していた。
 私も、その様子を見ていたが、本当にクセがなく使い易そうな印象ではあった。昇進2にすれば、そこそこの火力はだせるだろうし、単体狙撃の弱点である大量の敵のラッシュにも堪えられそうな印象である。
「そうか。アルケットは明日、昇進2にあげる予定だから、もっと期待できるな」
 ありがとうございます、と言い残して北濱係長はオペレーションルームの方向に歩いていった。恐らく、強襲作戦の対策を練るのだろう。ここまで熱心にステージ攻略に没頭してくれるのは本当にありがたいことである。
 出来れば強襲ステージは全てクリアしたい。
 私も北濱係長に負ける訳にはいかない。次の瞬間、次の予定も忘れてオペレーションルームに向かう北濱係長のあとを追っていた。